チャドクガの駆除方法と注意点!

チャドクガを駆除するためにも、生態を知っておく必要があります。
生態を知ることで、駆除するときに解決策が見つけられる可能性がありますし、駆除時に注意しなければいけない点などもあります。
チャドクガを駆除するだけではなく、増えないように予防することも大切です。
今回は、チャドクガの生態だけではなく駆除や予防についてプロが詳しく紹介します。
素人でも簡単に駆除できるやり方や予防法を学んでください。

目次

害虫駆除:チャドクガとは?

害虫駆除:チャドクガとは?

◇生態

チャドクガはチョウ目ドクガ科昆虫で、年2回発生します。
5~6月と8~9月は幼虫が一番発生しやすい時期です。
気候によっては年3回発生する場所もあります。
チャドクガは卵から生まれて、その後1度脱皮して2齢幼虫になったときに体に毒針がはえてきます。
毒針は長さ0.1~0.2mmほどしかなく、肉眼ではなかなか見ることができません。
毒針の中にヒスタミン等の毒があり、針にも細かいとげがついています。
とても抜けやすくなっています。
チャドクガの幼虫は基本的に集団行動をするもので、音や振動の外的刺激などでびっくりすると、みんなで半身を持ち上げ左右にゆらゆらとゆれて、威嚇の行動をとります。
その様子はユーモラスですが、その時に風などで毒針が飛ぶことがあります。
飛んだ毒針が肌にくっついたり刺さってしまうととにかく大変です。
洗濯物などの衣服、布団などが近くにある場合も被害が起こる場合があります。
まれに、犬や猫などの体に毒針が付着することもあるので、拡散してしまうことがあります。

◇発生源は?

秋口に産み付けられたチャドクガの卵は、そのまま越冬してしまいます。
5月ごろ一斉に孵化して、幼虫は同じ方向に頭を向け団体で行動します。
成長するとともに木全体に散って行動し始めます。
食欲が旺盛なので、あっという間に木が丸裸になってしまうこともあります。

◇被害

チャドクガが発生すると、葉が食害にあいます。
チャドクガという名前の通り茶の木が好物で、ツバキ科の植物には良くつきます。
1度の産卵で100匹程誕生して、20日前後で孵化します。
蛹になるまでには約50日かかると言われています。
毛虫1匹にある毒針毛は50万本から600万本と非常に多くなっていて、人への被害が甚大です。
毒針に触れると肌がかぶれてしまいます。
1度その被害にあった人はそれが抗原になり、個人差はありますが2回目以降アレルギー反応を起こすことがあります。
チャドクガの卵自体には毒がないのですが、卵は成虫の毒針でおおわれているため、結果1年中注意が必要です。

◇好きな植物

チャドクガが好む植物は、ツバキ科の植物のツバキ、サザンカ、チャノキなどがあります。
また、ビワにも生息することがあります。
学校や公園など公共施設でもよく植栽として植えられているので、その下を通って毒針に刺されてしまうなど子供の被害も多く、注意しなければいけません。

害虫駆除:駆除の時期と注意点

害虫駆除:駆除の時期と注意点

チャドクガの駆除をするのに1番適している時期は、被害の少ない卵の時期です。
孵化して幼虫となってしまうと動き出すため、駆除するにしても広範囲になり、大切な樹木の葉が食害にあってしまいます。
だからといって卵が安全というわけではありません。
チャドクガの卵は成虫の体毛に覆われているため、同様に有毒で注意しなければいけません。

◇産卵時期と毛虫駆除のタイミング

チャドクガの産卵時期は年に2回あり、8月頃に産み付けられた卵は20日前後で孵化して、10月頃成虫になります。
そしてまた次の産卵時期を迎えます。
この時期の卵は越冬して、5月頃に孵化します。
成虫は一度の産卵で100匹程誕生します。
これこそまさにチャドクガ発生の無限ループです。
そうなる前の駆除を是非ともお勧めしてください。

◇風がない日を選ぼう!

風の強い日は抜けやすい性質のある毒針毛が風に乗って飛び散る可能性が強くお勧めできません。
そこに直接毛虫に向け殺虫剤を噴霧すれば、その噴射の勢いでさらに毒針毛が舞い上がるとまさに地獄絵図となってしまいます。
出来るだけ風の強い日は避けて、また風上で作業することをおすすめめします。
雨上がりの空気が水分を含んだ日は毒針毛の飛散が少ないため適しています。

◇チャドクガ毛虫駆除時の服装

駆除の際には必ず長袖長ズボンを着用するようにしましょう。
毛虫などに触れることがなくても、風で舞った毒針毛が皮膚に触れるだけで症状が出る場合があります。
マスクやゴーグルの使用など、皮膚は出来るだけ露出しないようにしてください。
また、衣服についた毒針毛はそのまま洗濯しただけでは無毒にはなりません。
そのため、捨ててもよい服や作業用のカッパの着用などは後の処理が面倒でなく良いかもしれません。

◇注意点

チャドクガの駆除を自分でやろう!と思われた方は、これからお伝えするどのチャドクガの駆除方法を行うにしても、時期の決定や入念な準備が必要となります。
これをしないでチャドクガの駆除を行えば、身の安全は保障できません。
くれぐれもチャドクガの毒を甘く見ないようにしてください。

害虫駆除:チャドクガ駆除方法

害虫駆除:チャドクガ駆除方法

チャドクガの駆除の基本を押さえたところで、駆除の実際について見てみましょう。
今回は毛虫駆除を想定した4つの駆除方法を紹介します。

◇殺虫剤で毛虫駆除する

幼虫が比較的成長し、植物全体に毛虫が分散してしまっている場合は殺虫剤を散布して駆除することになります。
手の届く範囲や比較的小規模の場合は、スプレー殺虫剤が一番使いやすいです。
樹木全体などとなり範囲が広い場合は、スプレーではなく液体殺虫剤(農薬)がおすすめです。
しかし、その場合は器具を購入したりしないといけないのでかなり大掛かりになります。
殺虫剤の中には殺虫駆除すると言うより消毒を目的とした利用ができるものもあります。
手軽に入手でき、使用できる毛虫駆除殺虫剤です。
しかし、殺虫剤駆除にはデメリットも当然あります。
殺虫剤を直接枝葉や幼虫に噴霧することでその勢いで毒針毛が飛散してしまう可能性があります。
また殺虫剤の殺虫効果により幼虫が暴れ、糸を引きながら地面に落ちます。
生き残りが逃げて拡散することもあるし、死んで落ちた幼虫でもその毒針毛は有毒のままのため、一匹ずつ箸などで拾い集目なければいけないため大変な作業になります。
農薬散布など範囲が広ければ広いほど後処理が大変です。
チャドクガの幼虫は群れて固まっています。
この習性を利用して、殺虫成分を含まない毛虫駆除剤を使用して拡散や毒針毛の飛散を最小限にするという方法もあります。
毒針毛固着剤を使用すると、チャドクガの幼虫を葉や枝に毒針毛ごと固着させてしまうため、そのあとの駆除が比較的容易で毒針毛の飛散を最小限にします。

◇<幼虫がついたまま枝を伐採する/h3>

チャドクガ幼虫は群れており、またいくつかの集団が同じ枝についていることも多いため、ひとつの集団を発見した場合、周りをよく確認してください。
振動で幼虫が落ちたり毒針毛を飛ばすこともあるので注意しましょう。
出来れば枝もとから切ってしまうのが良いかもしれません。
切り取った枝はビニールの袋に穴をあけたりすることもあり、新聞紙に包むなどして、2重にしたビニールゴミ袋に入れてください。
切り落とし、チャドクガ幼虫がついたままの枝葉は厳重に包んだり袋の口を閉じて処分しますが、ごみ集積場などでチャドクガの毒針毛による被害報告があります。
毒針毛が大量の場合など自治体ごとにその処分に決まりがある可能性もあり、清掃事務所などに確認してみましょう。
また袋に毛虫注意などと注意喚起をするのも良いかもしれません。

◇お湯を使用する

薬剤でも消毒できないチャドクガの毒ですが、実は無毒化する方法はあります。
それは50℃以上のお湯を利用する方法です。
この方法で毒針毛を無効化できます。
毒さえ消してしまえばその後の作業も随分と楽になります。
そもそも多くの生物は50℃以上の熱湯にさらされると、たんぱく質が変性してしまい生命維持が難しくなるのが一般的です。
つまりお湯をかける方法は無毒化と駆除両方を兼ね備えた方法と言えます。

◇業者へ依頼する

毛虫の姿を見るだけでも無理という人は多いはずです。
無理をしないで業者に依頼しましょう。
毛虫などを見慣れた植木職人の方でさえ、葉裏などにその姿をみつけてしまうとテンションが一気に下がってしまうという職人の天敵が、チャドクガです。
中には劇薬取扱い免許を取得し独自にチャドクガ駆除方法を編み出て営業している植木屋さんもいます。
気になるのはその値段ですが、安い業者であれば数千円からで対応してくれます。
マックス20,000円くらいが相場のようです。

◇焼殺する

焼殺する方法も行われていたようですが、やはり毒針毛飛散のデメリットは避けられませんし、火事の危険性も退会ため最近はあまりとられない方法のようです。
しかし、切り落とした枝葉ごと処理する方法として敷地内で焼却処分ができる方もいます。
しかしうっかりすると消防車が来てしまい、関係先へ確認や連絡が必要になります。
また火の勢いで毒針毛が広範囲に飛散しないように十分注意してください。

◇天敵を利用する

チャドクガにも天敵がいます。
クモやカマキリ、アシナガバチやスズメバチのような狩りバチ、卵寄生バチ類、寄生バエなどです。
しかしこれらの天敵でもあまり期待できません。
食べてくれないということではありませんが、数が少なかったり鳥などは好んで食べてくれなかったりします。
またスズメバチは人にとっても天敵であり刺される危険も伴うことは言うまでもありません。
悩ましい所ではありますが、比較的温和なアシナガバチなどでしたら共生することもできるもしれません。

害虫駆除:チャドクガの予防

害虫駆除:チャドクガの予防

チャドクガ駆除方法についていろいろご紹介してきましたが、どのやり方をみても本当に大変と感じたのではないでしょうか。
そうです、チャドクガは発生してからではその毛虫駆除に大変な労力を必要とします。
では私たちはどう対策すべきでしょうか?とにかく出来るだけ発生させない、被害を拡大させないといった予防が非常に大切だということです。
ここでは様々な予防法や被害を最小限にするための対策をご紹介します。

◇毛虫駆除に天敵の力を借りる為にもこまめな剪定を!

駆除方法のひとつとして天敵の力を借りる方法をご紹介しましたが、この天敵の力を有効活用するためにも枝葉の剪定は欠かせません。
重なり合わないように風通し良く通年剪定をするようにしましょう。

◇消毒で毛虫が寄り付かない木にする!

木に寄せ付けないという意味では消毒と言えるのが殺虫剤です。
直接毛虫に噴霧するタイプと違い、毒針毛の影響を受けにくくて使い方が簡単です。
予防対策として孵化前の時期にまいておくのが効果的です。

◇毛虫駆除のサインを見逃すな!

チャドクガの発生時期前後にこまめに葉裏などを確認して、卵の段階で駆除するのが一番ですが、大きな木などは確認だけで大変な手間です。
しかし、毛虫駆除の第一歩は早期発見だということです。
根気よくチェックするしか方法はありません。
その際のポイントとして、チャドクガが発生すると葉が食害にあってしまいます。
姿が見つけられなくても葉の食い跡などの兆候が見られた場合、幼虫の孵化を疑ってください。
そういうサインを見逃さないことも繁殖拡大予防に大きな力を発揮します。

◇チャドクガが好む樹木に注意

毎年きれいに花を咲かせる椿や山茶花があり、その花で私たちの目を楽しませてくれますが、ツバキ科の植物は残念なことにチャドクガが好きな樹木です。
学校や公園などにも良く植えられていて、子供の被害が多い原因にもなっています。
各自が出来るだけ産卵の時期を過ぎたらそういった樹木の下などに安易に入り込まないようにしましょう。
また近隣の庭から入り込むこともあるために、ご近所ネットワークを駆使することも早期発見につながります。

チャドクガの駆除方法と注意点!まとめ

チャドクガの駆除方法と注意点!まとめ

チャドクガの生態を知り、駆除や予防について詳しく紹介してきました。
チャドクガの生態を踏まえて駆除方法についても詳しく紹介してきました。
ここで紹介している駆除方法をしっかりと実践して少しでも駆除できれば生活もしやすくなるのではないでしょうか。

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